【本当は怖い目の話】みんなやってる目薬の点し方が実は危険?!正しい目薬の点し方・選び方とは

花粉症を持っている人やドライアイで悩んでいる人の多くは、市販の目薬を使用したことがあるのではないでしょうか?

市販の目薬は眼科で処方された目薬よりも、手軽に購入・使用できるのがメリットです。

しかし誤った使い方で目に健康上のリスクをもたらすこともあるため、注意が必要になります。

今回のOMG PRESSでは、本当は危険な目薬の点し方ととも、市販の目薬の正しい点し方・選び方についてご紹介します。

目次

市販の目薬ってどんなもの?

眼科が処方する目薬と違い、市販の目薬の多くは「疲れ目・目の乾き・充血・目のかすみ」など、何にでも効き目があるように謳っています。

実際に症状に合わせ、様々な種類の有効成分を少しずつ配合しています。(一部ものもらいやアレルギー、人工涙液など、特定の症状に限定したものもあります。)

市販の目薬の多くは、市販される医薬品の中でも比較的効果が穏やかな成分が配合されているものです。副作用のリスクが少なく、比較的安全と考えられています。

処方薬と違い、気になる症状に合わせて目薬を消費者が自ら選んで購入できるのも、市販の目薬の大きな特徴です。

市販の目薬の成分

市販の目薬は症状に合わせて以下のような成分が含まれています。

・アレルギーを抑える成分
・かゆみや痛みなど炎症を抑える成分
・抗菌成分
・組織代謝を上げる成分
・角膜保護成分
・目の充血を抑える成分
・防腐剤
・清涼剤

比較的安全に使うことができる市販の目薬ですが、中に含まれる成分によっては使い方を誤ると、目に健康上の悪影響を与えるものもあります。

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注意が必要な目薬の成分

前述した成分の中でも特に注意が必要なのが、「目の充血を抑える成分」「防腐剤」「清涼剤」の3つの成分です。

目の充血を抑えるため、目薬の成分に「血管収縮剤」が用いられる場合があります。これは一時的に効き目がありますが、血管を細くして充血していないように見せる対症療法にすぎず、かえって症状を隠して重篤化する恐れがあります。

コンタクトを使用する人は「防腐剤」に注意が必要です。防腐剤はコンタクトレンズに吸着しやすいと考えられています。この防腐剤が角膜に長時間接触すると、レンズを変形・変色させる恐れがあります。

また目薬をする上でスーッとした清涼感を求める人は多いですが、これも注意が必要です。「清涼剤」が目に刺激を与えて反射で涙が出やすくなり、涙をとどめておくための油分が流れやすくなると考えられています。

本当は怖い目薬のさし方

目薬は誤った点眼の仕方で薬の耐性ができて症状が悪化したり、失明を招く恐れもあります。以下のような目薬のさし方は危険ですので、すぐに改めましょう。

『手を洗わずに目薬をさす』

点眼ビンの先端に触れてしまうと汚れが逆流し、目薬の中で雑菌が繁殖して結膜炎を引き起こす恐れがあります。必ず手を洗ってから目薬をさしましょう。

『一度に何滴も点眼』

眼球表面を覆う油膜などを流して、目の乾燥や異物感に繋がる場合があります。また、用量を守らないと副作用を起こしたり、防腐剤が角膜を傷つける恐れも。パッケージなどに記載された用量を必ず守りましょう。

『1日に何度も点眼』

市販の目薬であっても、飲み薬と同じように用法用量を守らなければ危険です。薬の耐性ができたり、失明のリスクがあります。

前述した血管収縮剤にいたっては、繰り返し使用することで血管が太くなったり、かえって充血を悪化させる危険性が指摘されています。

【花粉症で失明しかけた話その1】色々検査した結果、医者から告げられた「あなた、失明しかかってますよ」という衝撃の言葉。どうやら目薬を差しすぎた為に眼圧(眼球内部の圧力)が高くなりすぎて失明寸前だったらしい。後1週間遅かったら危なかった、と。

— じゅんや (@junya_com) 2012年4月3日

『使用期限切れの目薬を使う』

目薬の使用期限は1週間から1ヶ月ほどといわれています。期限が切れたものを使用すると効果が落ちたり、雑菌が繁殖したりして眼病の原因になる危険性があります。使用期限を過ぎたら新しいものを使いましょう。

どんな目薬を選べばいいの?

前述した「血管収縮剤」「防腐剤」「清涼剤」3つの成分を含まない目薬が、目に対するリスクが少なく、安全だと考えられています。しかし目薬を探すときにこれらの成分を一つひとつ見比べるのは大変困難なことです。

そこで注目すべきポイントが「一般用医薬品の分類」です。市販の医薬品は、効果や副作用のリスクに応じて、第1類〜第3類にまで分類されています。

分類内容
第1類医薬品副作用などのリスクがあり、必ず薬剤師からの情報提供を受けて購入する必要があるものを指します。
第2類医薬品第1類よりも副作用のリスクは少ないものの、薬剤師、または販売登録者からの情報提供が「努力義務」とされている医薬品です。
第3類医薬品副作用のリスクが低く、薬剤師や販売登録者からの説明を受けずに購入可能です。

特に防腐剤、血管収縮剤を含む目薬は、効果や副作用のリスクから薬機法の上で「第2類医薬品」に分類されます。市販の目薬の多くはこの第2類医薬品に該当します。

しかし「第3類医薬品」であれば、上記の成分を配合することはできないため、防腐剤や血管収縮剤を含んでいないという目安になるのです。

人工涙液がおすすめ!

市販の目薬の中でも防腐剤が含まれていない人工涙液はおすすめです。人工涙液はヒトの涙に近い成分で作られています。目に成分を浸透させる目薬と異なり、洗顔の目的で使用できます。

もともとドライアイの治療に使用されていたので、目の乾きを覚える方にもおすすめです。

人工涙液はアレルギーにも有効!?

ドライアイの治療に使われる人工涙液ですが、特に花粉症などのアレルギーにも効果が期待されています。

特に患者数の多いスギ花粉症。その原因となるスギ花粉は、一つひとつ固い組織に覆われています。この組織がヒトの涙に触れると破裂(ハッチアウト)し、組織内部に入っているアレルゲンが溶けて出てきてしまうと考えられています。

しかし市販されている人工涙液の一部は、ヒトの涙に比べて、花粉のハッチアウトが少なかったという報告があります。

日本眼科学会の「アレルギー性結膜疾患診療ガイドライン(第2版)」には

“眼表面に飛入した抗原を洗い流すためには、人工涙液 による洗眼が有用と考えられている。洗眼する場合は、目の表面から異物を洗い流すことを目的としているため、洗い流すように 1 回数滴、できるだけ頻回に点眼することが望ましい。通常の人工涙液には防腐剤が含有されているため、4回以上点眼する場合、安全性の点から、防腐剤無添加人工涙液が薦められる”

と記載されています。

人工涙液は一般的な目薬よりも、一度に使用できる回数や1日の使用上限が多いです。目のかゆみなどの症状で、1日に何回か目を洗いたいという人は、目薬ではなく人工涙液を使用するようにしましょう。

正しい目薬のさし方

さし方によって効果が左右される目薬。ここからは正しい目薬のさし方についてご紹介します。

(用意するもの:目薬,ティッシュまたはガーゼ)

1,石鹸で手を洗い、よく乾かします。

2,目薬を持っていない手で上まぶたと下まぶたを大きく広げましょう。

3,1滴だけ点眼します。さしすぎると目から薬液が流れ、成分によってはまぶたがかぶれたりする場合もあります。

4,しばらくまぶたを閉じます。この時目薬が涙の通り道から流れていかないように、目頭を抑えましょう。

5,目からあふれた目薬をティッシュやガーゼで拭き取ります。

6,使用後はキャップを閉めて、高温多湿の場所を避けて保管します。目薬によって冷蔵庫の保管ができるものとできないものがあります。確認しておきましょう。

※2種類以上点すときは、5分以上感覚をあけましょう。
※人工涙液の場合は、一度に2,3滴使用します。

怖くてさせないよ……という方は

・下まぶたを広げてそこに点すイメージをすると良いでしょう。
・反対の手で握りこぶしを作り、頬に当てます。それを台にしてさすと手ぶれを防ぐことができます。

目薬が必要な時はメガネの着用がおすすめです

日常生活の中で主にコンタクトレンズを使用する人は多いでしょう。しかしコンタクトレンズはドライアイや花粉症を悪化させるリスクがあると考えられています。

コンタクトレンズは涙を利用して目の表面に浮かぶことで視力を矯正するものです。しかし時間とともに涙が蒸発しやすくなったり、涙がコンタクトレンズに吸い取られたりしてドライアイの症状が出やすくなります。

また花粉症の場合もかゆみで目をこするなどして、症状が悪化する場合があります。

目薬をささなくてはいけないほど目の調子が良くないときは、メガネを使用しましょう。

普通のメガネも花粉に効果的?

花粉症用のメガネフレームは大変人気ですが、通常のメガネであっても裸眼で過ごすより多くの花粉をカットします。

ある実験では、通常のメガネであっても何も着用しない時に比べて、結膜上に入った花粉の数を半数ほどカットできたというデータが出ています。(※)

普段から裸眼やコンタクトで過ごす人も、花粉が気になる時はメガネをおすすめします。


(※大久保公裕 的確な花粉症治療のために(第二版)平成22年度厚生労働省科学研究補助金 免疫アレルギー疾患予防・治療研究事業 公益財団法人日本アレルギー協会事業)

疲れ目予防にはブルーライトカットメガネ

疲れ目が原因でよく目薬をさすという人は、使っているメガネを見直してみませんか?

特にパソコンやスマートフォンをよく使うという人は、知らないうちにブルーライトの影響を受けて目が疲れがちです。

ブルーライトカットメガネには、ブルーライトを和らげて疲れを軽減する効果が報告されています。

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オーマイグラスでは新しく作るメガネはもちろん、お手持ちのフレームもブルーライトカット仕様に変更可能です!

目薬をさしながら画面に向き合っている方は、是非PCレンズもお試しください。

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