現在、10月6日まで六本木ミッドタウンの21_21 DESIGN SIGHTで、企画展「カラーハンティング展 色からはじめるデザイン」が開催されています。
「カラーハンティング」とは、本企画展のディレクターである藤原 大が、自らのデザインリサーチの中から編み出したデザイン手法。自然や都市に存在する現実の色を、自ら水彩絵具を調合してその場で紙片に写し取っていく行為を、色の採取。カラーハンティングと表現したそうです。
様々な研究者や企業、国内外の教育機関と恊働して得た色とデザインの成果が展示されているこの場所で、「肌色メガネ」というものが紹介されています。
肌色メガネって?
「肌色メガネ」のプロジェクトは、デザイナー藤原 大さんのディレクションのもと、資生堂でヘアメーキャップアーティストとして活動されている大久保 紀子さん、JINSでデザイナーをされている赤羽民さんを加えた三者のコラボレーションによって実現したもの。
2013年の成人の日、藤原大さんは東京で透明感のある肌の女性を探し、あるひとりの女性に声をかけて肌の色をハントしたそうです。その女性の肌色のカラーチップをもとに、JINSがメガネフレームのプロトタイプを制作しました。
資生堂の肌研究のデータも取り入れた「肌色メガネ」を展示し、肌を美しく見せるメガネ、直接メーキャップするメガネといった新たなプロダクトの可能性を探求し、提案しているプロジェクトです。
企画展の「肌色メガネ」コーナーでは、126種のメガネの中から、自分の肌色にあった「肌色メガネ」を探す人達の姿が見られたそうです。
これまで、メガネとは個性を主張するものという考え方もありました。「肌色メガネ」の位置づけは、”肌の延長線上にあるメガネ”というもの。肌に馴染んで、自然な印象を与えるメガネということになります。
それでいて、126種類もの色の中から、自分の肌にあった色を選ぶ、というのは、オーダーメイドほどではありませんが、一人ひとりに合ったメガネを選ぶことにもなります。個性を主張しないけれど、個性がある。「肌色メガネ」はそんな不思議な感覚をユーザーにもたらしてくれるのかもしれません。
展示は10月6日(日)までと、開催期間はあとわずか。興味のある方はぜひ足を運んでみてください!