BRAND HUMAN STORY #002
メーカーとしてのこだわりと、長年の歴史に裏打ちされたメガネ造り

株式会社三工光学 企画課課長 望月 渉 さん

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望月 渉

株式会社三工光学 企画課課長
望月 渉さん
MOCHIZUKI WATARU

株式会社三工光学
企画課課長

1923年から鯖江の地でメガネ作りを続け、老舗でありながら素材の面では業界初の取り組みなどを次々と実施してきた開拓者でもある、フレームメーカーの「三工光学」。 そこで、やわらかい掛け心地を追求したブランド、「DUN(ドゥアン)」の設計、デザインを手掛ける望月さんに、経営理念でもある“喜ぶ商品作り”にはどのような背景があるのか、お話を聞いてまいりました。

Oh My Glasses スタッフ羽地
聞き手
Oh My Glasses スタッフ羽地

メーカーならではの“こだわり”が詰まったデザイン設計。

━━ メガネのお仕事にたずさわるようになったきっかけと、仕事内容について教えてください。

入社前は液晶画面のメーカーで働いていたのですが、メガネの仕事をしている知人の話を聞いて自分もやってみたいと思ったのがきっかけです。メガネに関する経験はありませんでしたが、なんとか(三工光学に)入れてもらえて設計の仕事からスタートしました。現在では、DUN(ドゥアン)をはじめ、自社ブランドの設計・デザインに加え、他社からデザイン提案の依頼を受けることもあるんですが、掛け心地や素材など、設計に基づいたデザインが提案できるのは、メーカーならではのアイディアやこだわりが詰まっているからだと思います。

技術を活かした製品開発は、設計段階から機能性とデザインを追求し行われている。

━━ メーカーならでは。とは具体的にどのような内容ですか?

三工光学がこだわっているのが掛け心地なので、長年培ってきた技術を活かし、メガネを掛ける人の負担ができるかぎり少ないデザインを追求しています。 このような技術を活かした製品開発を行うと同時に、「私たちはこんな素材も扱うことができるんです。」と示すことですね。“素材を活かしたブランド”自体が、三工光学の強みを体現する存在とも言えます。

実際に見せていただいた、サンプル版を作っている過程。

DUN(ドゥアン)のメガネフレームはこちらからチェック »

見える喜び × 掛ける楽しさ

━━ 望月さんにとって、メガネの魅力はなんでしょうか?

私自身も目が悪かったので、“見える喜び”が原点です。初めてメガネを掛けた時、今まで見えていなかった事にも驚きましたが、何より見たいものが気持ちよく見えた時はとても嬉しかったですね。それに顔の印象がガラリと変わるのもメガネの効果が一番大きいのではないでしょうか。髪型を変える以上にインパクトがありますよね。そんな“掛ける楽しさ”が叶うのもメガネならではの魅力だと思います。

作業場の様子。さまざまな人の手によって作られている。

━━ デザインや設計は、豊富な知識やアイディが必要だと思うんですが、プライベートの時間や趣味が仕事に繋がる事はありますか?

バックカントリー(山に登り、スキーやスノーボードで降りてくる)に興味があったので、5年前から始めたのですが、実際に山に登ったことで状況をリアルに体感できたというか。 例えば、雪山を歩くなかで曇らないサングラスの設計を考えつく事もあります。それに、登山用の道具選びをしていると、その作りがメガネ設計に繋がるアイディアや参考になったりと、思わぬところで仕事に結びつくこともあります。登山中に、自分がデザインしたメガネを掛けている方を見かけることがあるんですが、突然の出会いに嬉しくなりますね。

研磨の様子。バフや研磨剤はメガネの素材や形によって使い分ける。

━━ ありがとうございます。最後に、今後やってみたいことやチャレンジしたいことなどをお聞かせください。

若い職人が増えるよう、魅力ある産業にしていくことです。またメーカーとして、常に新しいことにチャレンジしなければと思っています。作り手としては、気持ちも力も込めて作っていますので、お客様が手に取って頂いたときは、それを感じてもらえるようメガネそのものを良くしていきたいです。

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望月さんの選ぶ一本:

DUN 2039 モデル

2004年に発売以来、復刻版が出るほど人気を博した DUN-69 を細部に至るまでリデザインした完全オリジナルのモデル。

弾力に優れたチタン合金「GUMMETAL」が使用され、他ブランドでは真似のできないやわらかい掛け心地を追求。 その中でも D-2039 モデルは、ヨロイと一体化した弓状のアームにゴムメタルを使用し、さらにフロントのレンズサイドにリムが無い視界が広いモデルです。テンプルには抗菌性と耐久性に優れたラバロン素材を使用し、『掛けるではなく、フィットするデザイン』として日本人の円柱形の顔に程よく馴染みます。

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望月 渉さんのつくる、
DUNのアイテム

DUN(ドゥアン)

ドゥアン(DUN)は、創立90周年を迎え、福井県鯖江市で高品質なメガネ作りを実践する株式会社三光工学が打ち出すハウスブランド。”世界で最も優れた掛け心地の追求”をミッションに掲げて、長時間の使用にもストレスを感じさせない高品質なフレームを作成しています。 そんな彼らが実現した、包む混む様な優しい掛け心地の秘訣となっているのが素材に採用されているGUMMETAL。原材料から見直すことで辿り着いたというこの素材は、βチタンを凌ぐ耐久性とゴムのようにしなやかな弾力性を持ち合わせているのです。 素材の持つポテンシャルを最大限に活かし、細部にまで細心の注意を払う拘りの日本製で他ブランドには無い、掛ける者に優しいフレームを生み出したドゥアン(DUN)。デザイン自体もシャープで美しく、スポーティーな印象を与えるものが多く取り揃えられており、抜群のフィット感を生み出す形状を維持しながらもファッション性を確保しています。

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