今回は、メガネのアンティークコレクションでは、世界的に有名なアメリカのメガネ店、The Spectacle(ザ・スペクタクル)についてご紹介します。
画像出典(The Spectacle(ザ・スペクタクル)ウェブサイト)
The Spectacle(ザ・スペクタクル)とは
The Spectacle(ザ・スペクタクル)は、レトロスペック社の代表でありメガネのアンティークフレームコレクターでもあるジェイ・オーウェンズが運営。そこで扱われるメガネは、そのフレームひとつひとつにシリアルナンバーが刻印され、アフターサービスを受ける事やカスタマイズも可能となっています。
ジェイ・オーウェンズは、大学卒業後、アンティークフレーム収集のため全米を旅しているさなか、サンフランシスコで「1920~40年代のメガネの製品カタログ」、ノースカロライナで「3万個に及ぶテンプルのストック」、マサチューセッツで初期の「ノーズパッドの収められた大量のボックス」の3つのもの(彼自身がのちに「幸運の3つの出会い」と称する)に出会います。
3年後、アンティークメガネを収集しながら、そのコレクションをシステム化、のちのアフターサービスやカスタマイズへの基盤を作り上げたのです。
2002年には、コレクションを紹介する店舗をロサンゼルスにオープン。現在、The Spectacle(ザ・スペクタクル)は、世界中の選び抜かれた200店のメガネ店でのみ販売されています。
The Spectacle(ザ・スペクタクル)のメガネ
The Spactacle(ザ・スペクタクル)の誇るアンティークフレームは、1/20以上の金張りのみをしようしているため、丈夫なのが特徴です。
販売されるメガネのボリュームゾーンである「レギュラー・コレクション」は、アメリカの著名なメガネメーカーであるボシュロム、アメリカン・オプティカル、シューロンの三社の物で1920年~1940年代にかけて作られたメガネとなっています。
Aristocrat Speciality Collection
画像出典(BOQ)
さらに、「スペシャリティ・コレクション」として当時から生産本数の少なかった希少性の高いメガネフレームや、1950~1960年代の空軍仕様のパイロットグラスのコレクションなども販売されていて、そのコレクション数は更に増えているのです。
The Spectacle(ザ・スペクタクル)はなぜアンティークメガネを販売できるのか
アンティークメガネを購入するうえで最大のネックになるであろう問題は、その品質です。いくら長持ちする素材だといっても、ものによっては100年近く前のものもあるというのがアンティークのメガネ。安心して使うためにはどのようなことが行われているのでしょうか。
まず、アンティークのメガネがレトロスペック社に到着すると、メガネはレトロスペック社が開発ないし修復した修復用機械により、多くの工程を含む修復作業を受けます。大まかな工程は以下の通りです。
1.超音波洗浄機によるクリーニング
2.フレームをパーツごとに分解し、当時のカタログを参考に年代・製造元に分類
3.パーツを検品し、その品質状態により異なる修復工程へ
4.各品質ごとに分けられた部品は最終工程として数日間タンブリング磨き
これらの作業を経ることによって、アンティークフレームの金の輝きは復活、修復作業終了後、フレームとして組み立てられ、ベークライト製ノーズパッドないしレトロスペック社の12金の金無垢ノーズパッドが取り付けられ、完成となります。
分類されたメガネフレーム
画像出典(The Spectacle(ザ・スペクタクル)ウェブサイト)
そして、出荷になると、メガネの各パーツにおける情報が記録・管理のため、メガネすべてにシリアルナンバーが付されるのです。付されたシリアルナンバーは、顧客の購入時にカードに記載されたかたちで、フレームとともに受け渡されます。
こうして、今後1年間の保証期間とともに、アンティークメガネを自分のコレクションに加えることができるようになるのです。アンティークメガネの収集家にとっては非常にありがたいThe Spectacle(ザ・スペクタクル)の存在。興味がある方は是非一度お試し下さい。