メガネのイメージを左右するテンプルとは

こんにちは。

今回は、メガネのパーツであるテンプルについての記事を書こうと思います。

テンプル("腕"ないし"つる"ともいいます)は、英語で「こめかみ、側頭部(『新英和大辞典第六版』研究社)」という意味をもっている、メガネのサイドのパーツです。(下画像参照)

引用元:flickr

このテンプル、皆同じような形なのではないかと思うかもしれませんが、実際には多くの形状のテンプルが存在し、各メガネブランドのデザインスタイルが最も如実に現れるのは、このテンプルだといっても過言ではありません。

テンプルの形状には以下のようなものが挙げられます。

まずは一般的な形。

引用元:flickr

これはよく見る形状だと思います。

続いては、ストレートタイプです。

引用元:OAKLEY(オークリー)公式ウェブページ

こちらのタイプは、メガネよりも、スポーツサングラスに多い型かもしれません。

簡単に取れそうに見えますが、たいてい(とりわけスポーツ用)は、テンプルにラバーで加工してあることも多く、耐久性が高く、安定性にも優れています。

続いては、R形状テンプルと呼ばれるものです。

引用元:999.9(フォーナインズ)公式ウェブページ

これは、日本のメガネメーカー999.9(フォーナインズ)が、日本人の顔の形に合わせて開発され、普及したデザインです。

日本人の横幅の広い顔に合わせてアールをかけ、横幅の狭い小振りなフロントでも快適なかけ心地をテンプルになっています。

続いて、アンダーテンプルと呼ばれるものです。

引用元:メガネパーク

テンプルをフロントの低い位置に取り付けたもので、現在、人気沸騰中のスタイルです。

テンプルがデザインの邪魔にならないため、フロントを強調する効果をもっています。

次は、スライド式伸縮テンプルです。

引用元:メガネパーク

小ぶりなフロントとの組み合わせの場合に多く利用され、テンプルを縮めるとコンパクトに収納できますが、丹念な仕上げの工程を欠くと滑らかに伸縮しないのです。

さらに近年では、耳にかけないテンプルも出てきています。

引用元:Parasite Eyewear(パラサイト・アイウェア)公式facebookページ

これは、こめかみにかけるまさに「テンプル」といえるでしょう。

このメガネを作っているのはParasite(パラサイト)というメーカーなのですが、一見すると、このフォルムでは安定感に欠けるように見えませんか?

しかし、実はこのメガネの最大の売りは、抜群のフィット感なのです。

形状は以上のような形が中心で、ここからさらに金属やセルロースといった素材でまた多くの種類があり、それぞれに対して異なった雰囲気がメガネに宿ります。

フレーム素材の代表選手として名前を挙げるのならば、まずはチタンではないでしょうか。

軽く、強度が高いうえ加工がしやすいことから、多くのメガネで使われています。

形状記憶合金も、チタンとニッケルが主に使われており、そういう意味でもチタンは活躍しているのです。

次に、メガネフレームの素材としてイメージするのはプラスチックでしょう。

こちらもチタンと同様に軽く、衝撃に強く割れにくいうえ、カラーリングもしやすいので、オシャレなメガネとして人気です。

プラスチックフレームというと、似たものに、セルロイドという素材があります。

このセルロイドは、19世紀半ばのイギリスで誕生した合成樹脂で、パルプや綿といった自然由来の原料を使用した素材です。

セルロイドは、加工しやすいという利点があり、高級なべっ甲の代用品やギターのピックなどでも使われてきました。

また、セルロイドの特徴として、肌触りが良いという点も挙げられるため、かけ心地に力点の置かれるメガネテンプルにも古くから使用されています。

しかし発火性が強く、取り扱いに充分な注意を払わねばならないため、安全なアセテート素材のプラスチックに取って代わられてしまいました。

よって、純粋なセルロイド製のテンプルは今や希少な存在で、日本のブランドでしか扱われていないのが現状です。

そのほかにも、タイマイからとれるべっ甲や、木材、竹なども高級なテンプル素材として使われています。

メガネによってはあまり目につくことのない箇所でもありながら、同時にレンズの形に匹敵するほどメガネの特徴を映し出す。

これこそがメガネテンプルなのです。

 

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