「オランダのVaribel社が販売している補聴メガネを利用すれば、聴覚障害をもつ方も視力と聴力の両方を改善させ、より快適な社会生活が送れるようになるだろう。」といわれている新しいメガネを、皆さんはご存知ですか?
今回は、2006年に世界中で話題となったVaribel社の「補聴メガネ」について、大きく2つのポイントに分けてご紹介したいと思います。
「補聴メガネって。僕には補聴なんてまだまだ先だよ。」という方も、知っていて得になること間違いなしですよ!
元来の補聴器とVaribelの「補聴メガネ」の違い
2006年に聴覚障害者が社会生活をアクティブに送れるようにとデルフト工科大学とオランダのVaribel社が共同開発し、発売された斬新なメガネは、視力を改善するだけでなく、補聴器としての役割をも果たすというものでした。
その斬新さに世界はびっくり。
メガネ・補聴器の両開発者からは機能性にも注目が集まりました。
画像引用元(idk32’s photostream )
元の耳穴式の補聴器は、ノイズ(雑音)の少ない場所での会話には有用ですが、にぎやかな場所では重大な問題がありました。
それは、入ってくる音すべてが増幅されるため、背景の雑音までが増幅されてしまい、会話が困難になるということでした。
補聴器使用者の中には、そのような問題から、パーティの参加や公共の場に出ることを控えるようになったり、本来の希望より早期に退職してしまう人もいたそうです。
この事実に、視覚や聴覚がどれほど大切なのか思い知らされます。
しかしVaribel社によると、同社の「補聴メガネ」はフレームの左右にあるテンプル部に、それぞれ4つのマイクが内蔵されており、これらのマイクが音を拾うようになっていて、個々のマイクがキャッチした音でポジショニングを計算し、装着者の前面から来る音はすべて増幅され、逆方向からのものはかき消される仕組みとなっているといいます。
これによって、装着者の前面から話しかけられた音声は、やかましい環境の中でも明瞭に聞きとることが可能となるんです!
Varibelの「補聴メガネ」登場による影響と今後
「ちょっと待って、聞こえないからメガネを掛けさせて!」という風変りなフレーズが、世界各地で聞かれるようになるのにはもう少しかかるのでしょうか?
Varibelの「補聴メガネ」の登場により、世界のメガネ・補聴器開発は、新たな考え方を得たように思います。
これまではメガネはメガネ、補聴器は補聴器と完全に分けて開発されていたものが、同じ目的を得て共同開発できるようになったことは、今後の私たち(消費者)にどんな影響を及ぼしてくれるのか、楽しみでたまりません。
アルンヘムにあるRijnstate病院勤務の耳鼻咽喉科医C.H.M. Stengs氏は今後への期待を込めて、「素晴らしい製品だ。これだったら、クリアな音をよく聞きとれる。コーヒーショップや誕生会のような場所だと効果は絶大だ」と述べています。
今後Varibelは、さらにさまざまな色やデザインがあしらわれたメガネを展開する予定だとしています。
電源は充電バッテリ式。またPhilips Electronicsも同製品の開発に加わって、将来的にはほかの市場でも人気を得ていくことになりそうです。
より快適な生活を営むことができるのなら、どんどん広まっていってほしいですね!
以上、Varibelの「補聴メガネ」について大まかにご紹介させていただきましたがいかがでしたか?
こういう開発が進んで、身体障害がギャップとならない時代が来るのもそう遠くないのかもしれませんね。
コメント