アイウェアファッションを楽しみたい人必読の雑誌「MODE OPTIQUE(モード・オプティーク)」編集長インタビュー

職人さん、メーカーの方をはじめ、メガネ産業に関わる様々な方にインタビューをしていく連載企画。今回は、メガネ業界を紹介するメディアの方にスポットライトを当ててご紹介します。眼鏡に携わる人必読の雑誌「MODE OPTIQUE(モード・オプティーク)」編集長の松崎さんにお話を伺いました。

目次

MODE OPTIQUE(モード・オプティーク)について

モード・オプティークVol.36

MODE OPTIQUE(モード・オプティーク)は、1996年創刊のメガネのムック本。メガネの最新のトレンドや情報をチェックできるのはもちろんのこと、メガネの選び方や全国のメガネ店まで知ることのできる雑誌です。

6月と12月の年2回の発刊で、その歴史の長さと情報量の豊富さは、メガネ雑誌としては日本屈指。

MODE OPTIQUE(モード・オプティーク)に入るまで

松崎さん「MODE OPTIQUE(モード・オプティーク)の編集に携わるようになるまで、様々な経験を積みました。大学を卒業してからは婦人画報社でアルバイト。そこで女性誌の編集を1年ほど経験した後、現在のワールドフォトプレスに入社。そこでも女性誌を数年経験しました。

その後、ジュエリーや鞄鞄やお茶などのムック本の編集を経て、現在は「モノから時代を読む」をコンセプトにした雑誌『モノ・マガジン』に所属し、インテリアムック『LORO(年2回発行)』を含む、計3誌に携わっています。

モノ・マガジンを担当しはじめた頃、急遽 MODE OPTIQUE(モード・オプティーク)の編集も兼任することになりました。眼鏡に精通していなかった私がなぜ?という気持ちにもなりましたが、きっとさまざまな分野を経験していたので、眼鏡業界をかきまわしてこい!ということだったのかなと思っています。

メガネのことをどう伝えるか

松崎さん「MODE OPTIQUE(モード・オプティーク)はメガネの専門誌。当然、読者はメガネに詳しい人も多いです。編集を担当することになったとき、私はメガネの知識がほとんどない状態だったので、知識不足を補うため、外部の編集スタッフはメガネに詳しい人を固めました。

メガネの知識が豊富ではない私は、その分伝え方を工夫しました。たとえば、当時、写真はバストアップがほとんど。それでは、実際にメガネをかけ、全身の服装とのバランスの中でどんな印象になるのかが読者にはわかりにくい。少しでもイメージしやすいようにと、全身が写った写真と寄りの写真を掲載するようにしてみたり、小さな疑問をひとつずつカタチにして作り上げました。

なるべく、わかりやすく簡単にライトな感じでみせつつも中身は深く掘り下げた内容になるよう雑誌を作ってきました。最近は自分もメガネに詳しくなってしまったので、ついつい難しくつくってしまいがち。初心に帰らなきゃといつも思っています。」

業界の人にも多く読まれているMODE OPTIQUE(モード・オプティーク)

松崎さん「ライトにわかりやすくを心がけてはいますが、MODE OPTIQUE(モード・オプティーク)はメガネの専門誌。取材したものをしっかりと伝えることを大切にしている媒体です。その歴史も古く、MODE OPTIQUE(モード・オプティーク)は、パリ国際眼鏡見本市であるSILMO(シルモ)などもカバーしています。

私が担当を始めた当時は、MODE OPTIQUE(モード・オプティーク)でブランドが一覧できるような、カタログ的なつくり方をしていました。次第に、インターネットが普及し、今のようにインターネットでメガネのブランドを一覧することはできるようになると、それまでのカタログ的な雑誌の作り方を見直す必要がありました。

何を伝える媒体なのか

松崎さん「これまでの雑誌の作り方を見直し、改めてMODE OPTIQUE(モード・オプティーク)が編集すべきことは何なのか。何を読者に価値として提供しているのか、そういった視点から雑誌を作り直す必要がありました。これまでと同じ目線で、同じように雑誌を作っていると、読者にとっておもしろみや新鮮さがない媒体になってしまいますから。

また、MODE OPTIQUE(モード・オプティーク)は、業界の人が沢山読んで下さる媒体。SILMO(シルモ)のような海外の展示会に足を運べていない人へ向けて、日本未上陸ブランドの紹介や、展示会に行かないとエられないような、ブランドの世界観や考え方などを取材することで、価値を生み出そうとするようになりました。」

読者、エンドユーザーに伝えたいこと

松崎さん「私がMODE OPTIQUE(モード・オプティーク)の編集を担当するようになってから、知人から「メガネはどこで買えばいいの?」と質問されることが増えました。

フィッティングのこともありますし、眼鏡ショップ選びはとても大切だと思っています。ただ、多くの人は眼鏡ショップのすみ分けができていないのが現状。実際、メガネを購入するには、以下のような場所が考えられます。

・大手チェーン店
・スリープライスショップ
・コンセプトショップ
・ネットショップ

こうしたメガネショップには、それぞれにメリット・デメリットがあるのですが、エンドユーザーの方々にはなかなか伝わっていません。MODE OPTIQUE(モード・オプティーク)では、エンドユーザーの人々がこうした違いに関心を持ち、メガネを自分で選別できる目を持ってもらえるように、発信を続けていきたいと思っています。」

自分に合ったメガネ屋さんを見つけることが大事

松崎さん「メガネを選ぶ際は、そのときのトレンドも大事ですが、トレンドだけで買ってしまうと、その後流行が終わると掛けなくなってしまいます。年齢や職業、ファッションスタイル、また他にももっている眼鏡のことなど様々な要素を踏まえた上でメガネのアドバイスをしてくれるような店員さんがいる良いお店を見つけてほしいと思います。

そのためには実際にお店に足を運び、店員さんと対話しながら自分に合ったメガネを選んでいくことが大切です。髪型を決めるときに美容師さんに相談するように、メガネを決めるときはメガネショップの店員さんに相談すれば良いのです。カリスマ美容師のように、”カリスマ眼鏡スタイリスト”という職種が脚光をあびる世の中になったらいいなって思います。」

インターネットを活用する

松崎さん「もっとインターネットはうまく利用して欲しいです。地方に住んでいて、好みのフレームをなかなか買いにいけない人にはとても良いと思います。ただフィッティングだけは気になるので、近くのショップと上手く連携できるといいですね。」

メガネ業界のこれから

松崎さん「どの業界もそうですが、メガネ業界も閉ざされたせまい世界だと思います。ただ最近業界外から異業種の人が眼鏡業界にも増えて、少しずつ明るい方向に動いているように感じます。

産業全体が衰退している中で、なんとかしたいという気持ちを持ち、それぞれ努力をしています。プライベートブランドを生産しているところも、成功しているところと、そうでないところの差が開いている状態。今後は、メガネをどうやって販売していくのかがよりいっそう重要になっていくと思います。」

次号について

次号のモード・オプティーク

松崎さん「SILMO(シルモ)やiOFTからトレンドをあますことなく紹介します。合わせて、今号でも少し取り上げたDATE眼鏡を流行らせたいなと。今後もいろいろ提案していきたいと思います。ぜひ今後もよろしくお願いします。」

・モード・オプティークVol.36

モード・オプティークVol.36

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